車で行ける距離での陸っぱりやカヤックフィッシングを楽しんでいて、まだまだ未熟者ではありますが、そろそろ海外遠征も視野に入れて、遠隔地での釣りもしてみたい!と思うようになってきました。
遠征する場合に、最も運送に気を使うのがロッドだと思います。
私が愛用しているロッドのうち、仕舞寸法が最長のものは、2分割して157cmになるジギングロッドです。
一方で、汎用品として流通しているロッドケースは、150cmまでのものが多く、お気に入りのジギングロッドは収納できません!
そこでプチDIYで、自分専用のロッドケースを自作してみることにしました。
- 遠征に持っていきたいロッド長
- 遠征用のハードケースを探してみよう!
- 遠征用のソフトケースを探してみよう!
- 遠征用のロッドケースを自作されている方も多い!
- プラダンで、見た目もスッキリしたロッドケースを自作したい!
- プラダンの加工方法
- 自分だけのロッドケースを作ります
- 自作ロッドケースが完成!
遠征に持っていきたいロッド長
私が持っているフィッシングロッドは、カヤックで使う前提のものが多く、全長2m前後で仕舞寸法は150cm以下のものが多くなっています。
この仕舞寸法であれば、多く流通している150cm以下のロッドケースに収納できるのですが、一本だけ、もっと長いロッドがあります。
長めなのでカヤックでは使わないジギングロッドですが、シマノさんのコルトスナイパーで、仕舞寸法は157cm! よくある最長150cmほどのロッドケースには収まりきりません。
そうは言っても、160cmを超えるロッドを遠征に持っていかれる方も多いと思われるので、きっといいケースがあるはずだ!と信じて、多用途ケースの流用や、自作も視野に入れつつ、じっくりと考えてみます。
考えすぎて、あらぬ方向に向かわないように、遠征用ロッドケース選択の前提条件をまとめておきます。
- ロッドは、少なくとも7本(7種類)は入れたい
- 持っていくロッドの仕舞寸法は、最長160cm
遠征用のハードケースを探してみよう!
160cmくらいのロッドを多数収納できるハードケースを探してみると、何故かちょういどいい大きさのものがなく、150cmの次に大きいものは、180cmのものが見つかります。
大は小を兼ねる!のですが、160cmでも持ち運びには気を使いそうなサイズなので、なるべくロッドにピッタリの長さのものを選びたいと思います。
...ということで、プラスチック製の伸縮式ケースは、候補として残しつつも、他のタイプも探してみることにします。
遠征用のソフトケースを探してみよう!
長さ160cm以上のソフトケースも探してみます。
数本のロッド入れられる汎用ケースとして売られているものは、ケース長が150cmまでのものが多いです。
サイズとしてはピッタリの、ダイワさんの ポータブルロッドケースのようなカッコいいものもありますが、残念なことに、多くのロッドは収納できない!
他にも数種類を探しあてましたが、2〜3本くらいしか入れられないものばかりでした。
遠征用のロッドケースを自作されている方も多い!
ネットで検索してみると、自作されている方も多いようです。
筒状に自作される場合が多く、私が目指している、ロッドが取り出しやすいものとは少し違いますが、DIYも選択肢とするために、その材料や作り方を知っておこうと思います。
塩ビ管やボイド管でロッドケースを自作
ロッドケースを自作する場合に、よく使われているのが、水を流す塩ビ管や、厚紙素材のボイド管です。
どちらも加工しやすい素材で、切断したり穴をあけたりといったDIY作業が楽ですね。
近所のホームセンターで簡単に見つけることができるので、入手もしやすいです。
塩ビ管
- ◯: 強固なロッドケース が作れる
- ◯: 接続部材が豊富で、ケース両端末が作りやすい
- ◯: 水に強い
- ×: 重い
ボイド管
- ◯: 比較的に軽い
- ◯: 強い
- △: ケース量端末の蓋を、違和感なく自作するのに苦労しそう
- ×: 水には弱い
塩ビ管もボイド管も一長一短ですが、私にとって最大の弱点は、端末からロッドを出し入れしないといけない点!
何本もロッドを収納して、使いたいものだけをスマートに取り出すには、ケース全体に蓋が付いているような構造にしたいところです。
魚の開きをつくるように、長手方向がパカッと開くロッドケースを目指して、違う手法も考えてみます。
プラダンでロッドケースを自作
ダンボール紙のような、筋状の構造を持つプラスチック・ダンボール、略してプラダンですが、ダンプラと呼ぶ場合もあるようです。
どちらの呼び方も、それらしくて混乱しそうですが、ここではプラダンと呼んでいきます。
ロッドケースを自作するときに、このプラダンを材料に選ばれる方も少なくないようです。
透明性が必要な場合はポリカーボネートなどの素材もありますが、一般的に多く使われているのはポリプロピレン製のシートで、加工がしやすく、塩ビ管よりも多くの色があるので、皆様それぞれが、お好きな色で自作されています。
- ◯: 軽い
- ◯: 構造を工夫すれば、ダンボール箱ほどの強さのものがつくれる
- ◯: 蓋構造も、自作できる
- ◯: 水にも強い
ロッドの長さや本数に合わせて、オリジナルのロッドケースも作りやすそう!ということで、10本ちかくのロッドを収納したい私は、プラダンで強度を確保したロッドケースを作ってみたいと思います。
プラダンで、見た目もスッキリしたロッドケースを自作したい!
さて、プラダンでロッドケースを自作することにしましたが、釣り場にも持っていくことを考えると、見た目も気になってしまいます。
無骨なプラダンの外観では、趣味で楽しむ釣り用としては、少し寂しい!
そこで、プラダンで自作した箱を、さらにスッポリと覆ってしまうようなダッフルバッグのようなものを探してみたところ、他の用途ですが良さそうなものを発見しました!
長めの楽器やスポーツ用品を収納するバッグも探してみましたが、最終的にちょうどいい大きさで見つけたのは、スキー板を持ち運ぶためのバッグです。
その中でも、スキー板(私の場合はロッド)の長さに合わせて、全長を変えられるバッグがあったので、これだ!と思い、早速入手しました。
VAXPOTさんのスキーケースは、それほど重くもなく、素材の強度もちょうどいい感じです。
このバッグの大きさに合わせて、中のロッドホルダー部分の箱を、プラダンで作ってみることにします。
プラダンの加工方法
それでは、スキー板用のバッグに合わせて、ロッドケース を自作してみます。
自作ロッドケースの大きさを決めましょう!
入手したプラダン素材は、よくある180x90cmの大きさです。
最初に、このプラダン素材から作ることができるロッドケースの大きさを、側面に蓋をつけることも考慮して、ザックリと計算してみました。
- L;(参考)159cm
- W;25cm
- H;13cm
実際には、バッグの大きさに合わせて、
- L;(参考)159cm
- W;23cm
- H;10cm
のサイズで作るので、180x90cmの素材1枚で、十分に足りることがわかりました。
箱の内部に、後ほど紹介するような間仕切りを設置する場合は、間仕切りの個数や大きさに合わせて、別のプラダン素材も準備しておきます。
プラダンに切断線と折り目線を書いてみます
入手したプラダンの板厚は3.5mmで、ダンボール状のリブ(筋)の大きさも、同じく3.5mmです。
箱状にするために、谷折りで折り曲げる際には、このリブひとつ分をつぶす事になるので、そのことを考慮して展開図をプラダンに書いてみます。
鉛筆でも十分に書けますね!
プラダン素材が一畳ほどの大きさで扱いにくいのと、実際に箱状に組み立てながら重なる部分の具合を確認したいため、一面づつ順番に作っていくことにします。
プラダンを加工します
切断
プラダンの切断は、カッターナイフを使います。
私は、刃先が細いクラフトナイフを使ってみましたが、作業に支障はありませんでした。
リブに沿って切断する場合は、試しに使ってみたハサミでも綺麗に切れました。
リブに垂直に切りたい場合は、ハサミを使うとリブが潰れてしまうことがあるので、カッターナイフの方がおすすめです。
90°折り曲げ
プラダンを、リブに沿って折り曲げる場合は、カッターナイフで表層だけ切れ目を入れるか、スクレーパーなどでリブを一列潰して谷折りします。
カッターナイフで表層だけに切れ目を入れる方法は、リブに対して垂直方向でも使えます。
ただし、山折りと谷折りでは、折り曲げた後のイメージが異なるので、場所によって使い分けることにしましょう!
180°折り曲げ
プラダンを折り返して180°曲げる場合、山折りの場合は90°曲げと同じく、表層に切れ込みを入れて、180°曲げます。
ただし、この方法だと曲げた部分の切断面がしっかりと見えてしまいます。
私が作りたいのは、釣行中も使えるロッドケース! 自作品とはいえ、見栄えと危害感が気になるので、谷折り方式で180°曲げてみます。
最初に、プラダンの板厚の2倍の幅で2本の切れ目を表層に入れます。
私が使っているのは、板厚3.5mmのプラダンなので、7mm幅で表層に切れ目を入れました。
2本の切れ目にそって、いったん山折りで曲げたら、露わになった7mm幅の表層部だけを切り取ります。
魚の皮を削ぎ取っているようで、少し楽しい!
最後に谷折りしますが、180°曲げた部分に、底面の薄皮が残っているので、見た目も(比較的に)綺麗かな〜?!
今回は、雰囲気で青色のプラダンを選びましたが、白色のプラダンであれば、折り曲げ部が白く変色しても目立たないと思います。
プラダンの切断と折り曲げ加工について紹介してみましたが、カッターナイフ一本で、ほとんどの成形が楽にできました。
プラダンの接着
ポリプロピレンは接着しにくい材料とされていますが、プラスチック用の接着剤を使うことで、私の用途では十分な接着強度が確保できます。
この接着剤を、両側の接着面に薄く塗って、接着面は離したままで放置して、半乾き(私は1分ほど待ちました)になったら、しっかりと押し付けて接着します。
24時間後に接着面を剥がそうとしてみましたが、剥すより先にプラダンが変形してしまうほどの接着強度でした。
自分だけのロッドケースを作ります
プラダンの加工方法がわかったので、サクサクとロッドケース本体を作っていきましょう。
箱ができました
箱を作る時の折り目は、全て谷折り加工です。
箱ができたところで、仕舞寸法157cmのロッドを中に置いてみて、イメージを膨らませてみました。
いい感じですね!
実はこの時、勢いあまって計画よりも大きな箱になっていました。
箱を入れるためのバッグに入れて、大きさを最終確認してみたので、この時点で間違いに気付くことができました!
すぐに、当初の計画どおりの高さに修正しましたが、このあと紹介する写真では、蓋に少し痛々しい修復の痕跡が残ってしまいました。
仕切りを設置します
箱の高さを修正したところで、気を取り直してロッドを全て格納してみます。
二段重ねにするためのの中板も使って、9本のロッドを入れてみました。
なかなか良さそうだと判ったので、ロッドを固定するための仕切り板をつけていきます。
同じような仕切り板を、5か所に接着していきます。
最後に、箱に長さ2cmくらいのスリットを数カ所あけて、ロッドをしっかり固定するためのマジックファスナーのベルトを通しておきます。
自作ロッドケースが完成!
ロッドケースの蓋の固定には、マグネットを使いました。
釣行時は手返しよく使えて便利ですが、運搬時にはしっかりと蓋を固定したいので、マジックファスナーのベルトでも蓋を固定できるようにしています。
最後に、ロッドを収納した状態で、スキー板用のバッグに入れてみました。
このバッグにあわせて作ったので、あたりまえですが、ジャストフィット!
もともと防水バッグのような構造で、長さも調節できるので、なおさら良い感じです。
釣り場に持っていって広げても、この秘密兵器のような雰囲気に、ワクワク感が止まりません。
なんでも一緒だと思いますが、雰囲気づくりには、入れ物って大事ですね!
軽くて強いので遠征での運搬も問題なく、むしろ実釣以外でも楽しめる要素が増えた、自作ロッドケースが完成しました。
さて、遠征用のロッドケースの準備はできましたが、まだ名前も知らない大型魚と会える日は、いつ訪れるでしょうか?