青物に会いたい

カヤックフィッシングで青物を釣るために、初心者が必死に考えます

ラインローラーにボールベアリングを入れてみた。シマノのエントリークラス スピニング リール

釣り師の皆様、こんにちは!

夏季連休の方も多いと思いますが、狙った魚とのご対面を楽しまれているでしょうか?

私は、天候不良などなどの理由で、もう2ヶ月ほど海釣りに行っておらず、おかげでリールのボールベアリングが増えました!

今回は、そのベアリングたちの中から、ラインローラーベアリングについてお話ししてみようと思います。

シマノ ラインローラに汎用ボールベアリングを入れてみた

 

ボールベアリングの巻き心地

もう数ヶ月前になりますが、海釣りで入手したてのストラディックを使いました。

私が持っているスピニングリールの中では、最も高級なものになります。

シマノのエントリーリールをストラディックの巻き心地にしたい

使ってみて気付いたのが、巻いている時の滑らかさ! ハンドルに余計な振動が感じられず、スルスルっと糸が巻かれる感覚なので、魚の反応やジグの動きをダイレクトに感じられます。

それまでは、自分にはリールの価格帯による違いなんてわからないと信じていましたが、ストラディックの巻きごこちは、「これでも釣れなかったら、自分の腕が相当悪い!」と訴えかけてきました。

エントリークラスのリールよりも滑らかさな動きは、いろいろな部分での細かな違いの相乗効果によるものですが、その中でも糸が直接触れているラインローラに採用されているボールベアリングは、ダイレクト感に寄与していそうな気がします。

エントリークラスのリールも、この巻き心地に近づけてみたくなり、ラインローラのボールベアリング化してみることにしました。

初心者を育ててくれているリールたち

それでは、現役で使っているエントリークラスのスピニングリールにご登場いただきましょう!

低価格リールに、専用キットを使わずにベアリングを入れてみた

私が釣りを始めるにあたり、最初に入手したのは、セドナ5000番(上の写真で左端)です。

そして、最近出番が多いスフェロス4000番は、過去の水没事件の影響で、2個持っています。

後ほど寸法測定結果を紹介しますが、これらのリールのラインローラーの構造は、全く一緒でした。

まあ考えてみれば、わざわざ専用設計にする理由も無さそうなので納得です。

手で回そうとしても少し苦労するこれらのラインローラーを、一気に全部ボールベアリング化して、ソフトタッチでもクルクル回るようにしてみます!

ラインローラーの構造

それでは、自己責任で!ラインローラーのボールベアリング化に取り組みます。

メーカー保証外になるので(もちろん私もこの改造内容については保証しませんので)、もし参考にされる方は、その点を覚悟してから自己責任でお願いします。

まず最初にラインローラーを分解してみましょう!

外した順番に並べてみました。

シマノ低価格リールのラインローラー構造


樹脂 ー 金属 ー 樹脂 ー 金属 ー 樹脂 ー 金属

の順番で、構成されています。

今回の作業では、一番奥に入っている金属カラーをボールベアリングにします。

下の断面図でいうと、②の青い部分ですね~

シマノの低価格リールのラインローラーの構造

もちろん、こんな形の汎用ベアリングは無いので、中央部の一番太い部分だけベアリングにすることになりそうです。

それでは、寸法を測って図面にしてみて、対応を考えてみましょう。

実際のところは、ものすごくシビアな寸法で管理されていると思われますが、0.1mm単位で計ってみます。

ラインローラーのボールベアリング化 寸法測定

合計3個の小さな部品を何度も測って、0.1mm単位の平均値にしていますが、測定誤差があることを優しくご理解ください〜

さて、この青い部分に入る汎用ベアリングを探してみます。

汎用ベアリングの最低厚さは1.5mm(外径と内径の直径差でいうと、倍の3mm)なので、下図にようにしてみることにしました。

シマノのラインローラーをボールベアリング化してみる

  • 赤い部分;ベアリング 4x7x2.5 
  • 黒い部分;スペーサもしくはワッシャー 4x6x1.7
  • 破線部分;スペーサもしくはワッシャー 5x6.9x1.5

この寸法のベアリングとスペーサを探してみます。

ベアリングは、本来は外径6.9mmのものにすべきですが、そんな汎用ベアリングは見つからないので、7mmのものを少し圧入っぽくはめることにします。

問題はスペーサです。ピッタリ寸法のものは汎用品として売ってはいないので

  • 4x6x1.7;ワッシャー(4x6x0.5)を3枚使って代用
  • 5x6.9x1.5;無くてもローラーの位置は決まるので、使用しない

にて対応することにします。

5x6.9x1.5の破線部分は、5x7x0.5のワッシャーですら見つけられませんでした。

図面を見ている限りにおいては、この破線部分がなくてもローラーの軸方向位置は決まるため、とりあえず空洞にしておいて、組み立てる時にグリスで塞いでおく作戦でいきます!

ボールベアリング化しましょう!

それでは、実際にボールベアリング化の作業をしてみます。

セドナスフェロス共に同じ作業になりますが、まずはセドナから始めますよ~

ローラーの中心線上にあるスクリューを一本外せば、全ての部品が取り外せます。

ラインローラーの分解

そして、ローラーのベリング化のために入手した、4x7x2.5ベアリングとワッシャーにも登場していただきましょう。

小さい部品なので、紛失しないように気を付けながら開封~

おさらいですが、黄色で囲った部品を、緑色で囲った部品に交換します。

ラインローラのベアリング化

ワッシャーが一枚多いのは、最後のガタ調整用の予備です。

それでは、組付けていきますよ~

ちなみに、部品を1個組付けけるたびに、グリスを塗布しています。

基本的には外した時とは逆の順番で組んでいきますが、4x6x0.5サイズのワッシャー3枚は、ローラー本体まで組んだ後で入れました。

あとは、元からあった大きなワッシャーを入れつつ、スクリューを締めて完成です。

まずは、回転軸方向のガタが無いかをチェックします。

クリアランスが0.2mm増えているはずですが、全く気にならなかったので、予備ワッシャーの出番はありませんでした。

そしてそして...ピンセットの先端で、ローラーに軽く力を加えてみます。

おぉーすごい!

ラインローラーをベアリング化したら、違いがスゴイ!

くるくる回りますね!

ベアリングの威力、恐るべし。セドナの品格が一段あがった気がします。

とても簡単に作業できることがわかったので、スフェロスのローラーも同じくベアリング化します。

部品構成や寸法は、どちらのリールも全く同じなので、セドナと同じ作業を繰り返します。

スフェロスSWのラインローラーにベアリングを入れる

もちろんベアリング化の効果も同じで、スフェロスも軽い力でくるくる回っています。

さらにもう一台のスフェロスもベアリング化して、うれしくなったので記念撮影しておきましょう〜

...外観では、何が変わったのか???ですね。

実際に使ってみないと最終的な評価はできませんが、自己満足によるプラシーボ効果も相まって、きっと違いを実感できることでしょう!

なお、今回のボールベアリング化にあたり、ベアリングの奥で空洞ができてしまっている部分には、グリスをベタ塗りしておきました。

しばらくの間は、実釣で使って洗浄した後に、グリスが流れ落ちていないか等、確認してみたいと思います。

早く海釣りに持っていって、巻き心地を確認したい~~!