青物に会いたい

カヤックフィッシングで青物を釣るために、初心者が必死に考えます

足こぎカヤックをもっと速くできるか?短いクランクに交換してみます

フィッシングカヤックMAKO10 を愛用していますが、使っているうちに、もっと楽に速く進みたい!と感じることがあるのは、どんなカヤックでも同じだと思います。

今回は、ペダルユニットのクランク長を、自分の脚力に合わせた長さに変えて、カヤックの巡航速度を少しでも速くしてみます。

足こぎカヤックのクランクを交換してみます

推進力の倍増!を目指した現在の装備

最初に、カヤックを少しでも速く!するために、採用済みのプチ改造を紹介いたします。

少数派ですが、いくつかの足こぎカヤックには標準装備されているものです。

競技用自転車のロードレーサーには、ペダルと足をしっかりと固定する機構がついています。

ペダルを押す力だけでなく引く力も推進力に変えてしまおう!というものですね。

同じ考えで、足こぎカヤックのペダルドライブユニットに、足を半固定できるカバーを装着しました。

beginner-fishing.hatenablog.jp

脚を引く力も使う漕ぎかたに慣れると、プロペラの回転速度のブレも少なくなり、巡航速度が上がりました!

ロードレーサーのような本格的な固定とは違って、スリッパを履くようにして足をペダルに固定しているので、転覆などの事態でも簡単に足を外すことができて安心です。

ペダルドライブのクランクに着目

MAKO10を入手した時、ペダルと回転軸をつないでいるクランクが、予想外に短いことに驚きました。

ロードレーサーに比べて40mmくらい短いクランクなので、海上なのに上り坂のような重さを感じ続けるのではないか?と少し不安になりました。

ところが実際に海上で漕いでみると、ちょうどいい重さと回転数のバランスになっています。

タイヤと地面がしっかり接している自転車と違って、プロペラ(スクリュー)は海中で空転できることの差、車でいうとマニュアル変速車とオートマチック車のような差があることに気付かされた瞬間でした。

ペダルの重さの違い

  • 自転車;坂道や風の影響を直接受ける
  • カヤック;プロペラと海水の速度差による

その後、何度も海で浮いてみて、カヤックのペダルドライブに慣れてくると、ペダルの重さはもう少しあってもいいかも!と思えてきました。

ロードレーサーを漕いでいても、どちらかというと高回転数ではなく高トルクで進みたい私は、カヤックでも高めの負荷でゆっくりと漕ぎたいと思うわけです。

しかし、スピードを変えずに回転数を落とすとなると、プロペラの形を変えるかギヤ比を変えるという、素人では手を出しにくい領域になってしまいます。

そこで、回転数は同じままでもクランク長を短くする事で、回転数を落とすのと同じ効果を得てみたいと思います! 

インパルスドライブのクランク諸元

MAKOのインパルスドライブ

余談ですが、MAKOのペダルドライブは、インパルスドライブユニットという名前がつけられています。

ものすごく速そうな名前ですよね〜!

さて、私の脚力に合ったクランクを探すにあたり、今使っているクランクの諸元を調べておきます。

大抵のクランクの裏側には、諸元値が彫り込まれているので、早速確認してみましょう。

MAKOインパルスドライブのクランクを変える

  • アルミ鍛造
  • ボトムブラケットとペダルとの軸間距離;127mm
  • オフセット;6mm

ということのようです。

一般的な、大人用のロードレーサーのクランクは170mmなので、それに比べると随分と短いですね。

MAKOのインパルスドライブは、クランクの回転軌跡まわりに余裕があることがわかっているので、オフセットは参考程度に知っておきます。

それでは、127mmより短いクランクを探してみましょう!

意外な乗り物に使われていました

さて、実はここまで考えた後で、数ヶ月の時間が過ぎていきました。

自転車用のクランクは、右側にはスプロケットを固定するための放射線状のアームが、もれなく付いてきます。

釣り具だけでなく、ロードレーサーの部品でもお世話になっているシマノさんですが、残念ながら足こぎカヤックの場合、自転車用のクランク左右セットは使えないですね〜

左側用のものだけ2本使用する方法もありますが、一般的に左側のクランクとペダルの固定部には逆ネジが設定されているので、左用のペダルも2個必要になってしまいます。

現在使っているペダルが使えなくなるのは勿体ないうえに、右側のペダルが使っているうちに緩むかもしれないことを考えると、左用クランクを2本入手することには躊躇していました。 

とはいえ、私のカヤックに限らず、世の中の足漕ぎカヤックユニットには、スプロケットを付けられない右用のクランクが使われています!

ということは、世の中にはそういうクランクも絶対にあるはずだと、粘りに粘って考えてみたら、閃きました。

一輪車のクランクが使える!

チェーンがないけどペダルがある乗り物は?と考えていて、そういえば一輪車があった!と思いつきました。

早速探してみると、競技用の一輪車用途で、アルミのクランクも流通しています。

127mmのものもありましたが、それより短いものを探した結果、2mm短い125mmのクランクを注文しました。

ペダルを漕ぐ時の重さが、計算上は1.6%ほど重くなることなりますが、クランクが短くなって、脚を前後に動かす距離が減るので、私の漕ぎ方には合ってくるはずです。

カヤックのクランク長を変える

一輪車用のアルミクランクをカヤックのドライブに装着

それでは、インパルスドライブに一輪車用のアルミクランクを装着してみます!

インパルスドライブからクランクを外します

最初に、クランクからペダルを外しておきます。

緩み防止のために左側逆ネジになっているので、通常とは違う回転方向に注意します!

足漕ぎカヤックのペダルを外す。逆ネジ注意!

次にクランクを外しますがコッタレスクランク専用工具が必要です。

ロードレーサーを使う人なら、持っているでしょうか?

私は、年代物の同工具が手元にあったので使います。

カヤックのクランクを外すならコッタレスクランク専用工具が必要

専用工具の上部を緩む側に回して、長くなった状態にしておきます。

クランクを固定しているボルトを外したら、専用工具をクランクに装着したのち、モンキーレンチなどで専用工具の上部を閉め込んで、圧着しているクランクを抜いていきます。

コッタレスクランク専用工具でカヤックのクランクを外す

それではここで、インパルスドライブから外したクランクと、新たに入手したアルミのクランクを比較してみましょう!

足漕ぎカヤックのクランク交換

写真の構図が下手だったので、2mmの長さの違いは、見た感じではわかりませんね。

オフセットはほぼ同じです。

インパルスドライブにカスタムクランクを装着!

外した時とは逆の手順で、クランクとペダルを装着します。

取り付けの際には、コッタレスクランク専用工具は必要ありません。

ワンポイント!

せっかくなので、90°ピッチで変えられるクランクの取り付け角度を、90°進めておきます

これを、車のタイヤローテーションのように定期的に行うと、インパルスドライブ内部のドライブギヤの偏摩耗を防止できます。

 

足こぎカヤックをもっと早くできる?短いクランクに交換してみます

研磨されていて光輝くアルミクランクが、黒色のインパルスドライブ本体と比べて異彩を放っていますが、それもまたカスタマイズ感があって、よろしいかと!

不思議なことに、期待どおりの効果が!

競技用自転車のロードレーサーでも、漕ぐときの負荷(重さ)と回転速度には、個人の好みがありますよね。

今回のカスタマイズは、クランク長を短くする事で、私の好みのペダル負荷にしてしまおう!というものでしたが、実際に海で漕いでみたら思惑どおりの結果になっていて、我ながら驚きました。

漕ぐときの負荷が増しているはずなのに、クランク長が短くなった効果の方が大きく、結果として疲れにくくなったので、巡行速度が上がっています。

お試し的な要素が強かったですが、やってみて良かった〜!

足こぎカヤックをもっと速くできるか?短いクランクに交換